河野 直樹

所属大学
秋田大学
部局
大学院理工学研究科
職名
准教授
関連領域
物質材料・エネルギー

専門分野

材料科学、放射線科学

研究キーワード

シンチレータ
ドシメータ
透明セラミックス

所属学会

応用物理学会
日本セラミックス協会

研究室URL

研究テーマ

透明セラミックスを用いた新規放射線誘起蛍光体材料の創製

研究概要

 放射線計測に用いる蛍光体は、医療機器や資源探索、セキュリティ、年代測定、環境放射線線量測定、加速器施設での分光測定、非破壊評価など様々な用途で用いられています。当該蛍光体には、図に示す通り、放射線入射後に即座に発光を示す材料と、放射線入射後に熱や光等の刺激を加えて発光する材料が存在しており、単結晶やガラス、セラミックスなど様々な蛍光体材料が開発されています。当該蛍光体に必要な特性は用途によっても様々ですが、例えば高い発光量、高い放射線耐性、短い蛍光寿命などが挙げられます。すべての用途に使用可能な蛍光体材料が存在しないため、用途に応じて最適な蛍光体材料を選択している状況です。これまで、高い発光量などの利点から単結晶材料が多く実用化されてきましたが、近年、高い透明性や発光中心元素の均一性などの利点から、透明セラミックスを用いた蛍光体材料の開発が注目されています。セラミックスはこれまで不透明であると考えられてきましたが、材料合成技術の発展により様々な透明セラミックスが登場しています。本研究では、様々な発光中心元素を有する透明セラミックスの合成及び特性評価を行うことで、既存の単結晶材料の特性を上廻る新規放射線誘起蛍光体材料の開発を行います。
 
図 蛍光体を利用した放射線計測