中安 祐太

所属大学
東北大学
部局
学際科学フロンティア研究所
職名
助教
関連領域
人間・社会

専門分野

環境工学

研究キーワード

木質バイオマス
グリーンデバイス/グリーンプロセス
エコライフスタイル創成

所属学会

木質炭化学会
炭素材料学会
化学工学会
日本化学会

研究テーマ

木質資源を活用した持続可能技術の開発とエコライフスタイルの創成

研究概要

 私たちは気候変動危機の渦中にいます。パリ協定で提唱された1.5℃目標を達成するためには、2050年までに世界全体の人為的CO2排出量を実質ゼロにする必要があります。特にエネルギー起源のCO2排出量の削減が急務です。これを行うためには、ただサステイナブルな技術を導入するだけでなく、社会システムや人々の意識の変容が必要とされています。それに加えて、マクロな環境問題を解決するために、生態系の破壊や地域毎の個別事情が無視されてはなりません。すなわち世界や国主体のトップダウン的な環境政策だけではなく、地域から始まるボトムアップ的な環境政策が重要であると考えています。そこで私は、仙台市の隣にある川崎町に移住し、レジデント型研究者として暮らしながら、ボトムアップ的な環境政策に資する研究活動を行っています。環境問題を解決するために、①持続可能技術の開発、②二次生態系の保全、③社会システム・意識の変容、が連動して進行する必要があると考えています。
 そこで私は、里山薪炭林の木質資源を、グリーンプロセスを用いて様々な炭素材料に変換し、蓄電や創電に資するエネルギーデバイス材料に応用する研究を行っています。さらにそれらを実生活に取り入れるところまでを行おうとしています。これらを達成するためには、他分野の研究者の方々、地域の方々、兼業先(東北大学より許可済み)である同僚の力が欠かせません。特にエコライフスタイルの創成を行うためには、職業研究者でない市民科学者と職業研究者である市民実践者が共同して研究を進める超学際的研究が必要不可欠です。 
 職業研究者が、地域住民として地域に溶け込むことで、ボトムアップ的な環境政策を構築できると信じています。