コールドスプレープロセスは比較的新しい製造プロセスであり、多くの材料表面にコーティングを施すことができます。本プロセスは、ナノ/マイクロサイズのポリマー粒子を基板表面上へ高速成膜させることに成功しました。近年、このプロセスを用い、パーフルオロアルコキシアルカン（PFA半結晶性ポリマー）の固相成膜にも成功しています。この材料は、超疎水性、および粒子の高い成膜効率（> 95％）を可能にしました。ただし、接着メカニズムの詳細はまだ明らかとなっておらず、このポリマーで得られた優れた結果（接着強度と成膜効率）は、これまでに得られた超高分子量ポリペプチド（UHMWPE）などの他のポリマーの挙動とは同等ではありません。したがって、実験、理論、モデリング、シミュレーションを組み合わせて補完的なアプローチの採用が必要です。本研究では、以下の理解を目指しています。
（i）微細構造のスケールでの微粒子の高速衝撃（グラフィカルラメラのサイズ：数µm） 
（ii）コールドスプレーノズル内の流体力学 
（iii）ノズル内の粒子履歴 
（iv）ポリマー/ポリマーとポリマー/金属の間の接着。