November 10, 2022

第21回 TI-FRIS Hub Meeting/第37回 FRIS Hub Meeting(ハイブリッド)

ハイブリッド開催
 
 TI-FRIS Hub Meetingは、専門分野と機関の垣根を越えた学際融合研究の重要性を理解し、活用することができる研究者を育成するために、東北大学で月1回開催しています。
 言語は日本語と英語を混ぜて使用しています。異分野研究者同士では共通の常識や考え方は望めません。聴衆は発表中にどんどん質問し、討論し、理解を深めるようにしています。積極的にご参加ください。
 
第21回 TI-FRIS Hub Meeting(第37回 FRIS Hub Meetingとの合同開催)

日時:
2022年11月24日(木)11:00-12:00 

開催方式:
ハイブリッド開催(オンライン/Zoom ・学際科学フロンティア研究所セミナー室)
 ※オンサイト参加は当面はFRIS教員に限定させていただきます。
 ※新型コロナウイルスの感染状況によっては、感染拡大防止の観点から、 
 日時の変更、オンラインのみの開催等、変更が生じる場合もございます。
 ご理解願います。
 
オンライン参加ご希望の方は、事前登録が必要になります。
参加申し込みフォームよりご登録ください。
 
発表者:
翁長 朝功(東北大学 学際科学フロンティア研究所 助教 / 人間・社会)
 
発表タイトル:社会ネットワーク上の拡散現象:新技術伝播の分析

要旨:
購買行動やニュースなどの情報は、社会ネットワークを通じて人々の間に広まる。simple contagion と分類される感染症伝播に対して、社会的行動の拡散は complex contagion に分類され、近年 SNS のデータが増えるに伴って活発に研究されている。我々の研究では、社会における拡散現象の理解を深めるためゲーム理論を用いたアプローチを採用する。第一に、標準的な拡散モデルの一つであるワッツ閾値モデルは、ゲーム理論における調整ゲームと同値の拡散過程を示すことを指摘する。第二に、二つの財(商品)が広まっていく過程を描写するため、近似マスター方程式を用いた分析方法を提案する。第三に、Mac と Windows のように財が競合的な場合には、元々の魅力が同じであっても、偶然にどちらかが他方を支配することを明らかにする。解の軌道が鞍点経路となることにより、拡散の過程において対称性の破れが生じることを示す。